天梦森流彩日文版

このインタビューは、20203月に行われたものです。

----てんむ先生は同人業界で長年活動していながら、ほとんど商業的な長期作品企画に参加せず、短期のものしかやってませんでした。てんむ先生の人気から見ればきっと色んなビジネスの誘いがあると思いますが、それなのに個人的な代表作がありませんでした。

これはイラストレーター業界でも珍しいことで、先生はどうしてこういう風に活動しているんでしょうか?

 

天夢:確かにゲーム原画やライトノベルなど誘いはありましたがお断りさせていただきました。

それは自由に活動していたかったことと、長い時間を束縛されるのが苦手だったことがあります。

代わりホームページの活動と同人活動に専念してそちらが順調に進みました。

それらは自由に活動できるので、描きたいものを描き続けることができました。

 
----E☆2」にはいつもたくさんイラストレーターインタビューがありますが、一番印象的の内容は「そこまで聞いて委員会」シリーズです。先生とカントクさんは色んなイラストレーターと対談し、貴重な資料をたくさん取得しました。

また先生とカントクさんは雰囲気作りも素晴らしいです。当時はどうして先生とカントクさんをMCにしたんですか?

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天夢:あの当時、イラストレーターの生い立ちをインタビューをするという企画を考えたのが僕です。

連載枠を頂くことは決まっていたのですが、その内容は自由にしていいとの事でした。

そこで「イラストレーターにインタビューをして生い立ちを記事にすれば面白いのでは?」と思い、あのコーナーが始まりました。カントクさんはその頃から友人だったので、ぜひ一緒にやってみようという事で声をかけました。

 
----「そこまで聞いて委員会」の企画は長く沈黙していたんですが、その後2018年で復活しました。久しぶりながらも懐かしい感じの内容でした。長く沈黙していたことには何か理由はありますか?

天夢:僕とカントクさんが忙しくなり、インタビュー企画をする時間がなくなったというのがありました。

時間ができた時に少し再開したのですが、今はまた僕が忙しくなってしまっているので、なかなかインタビューはできていませんね。

 

 ----先生がインタビューした色んなイラストレーターの中で、一番印象的な作者はどなたでしょうか?何かお話はありますか?

天夢:榎宮祐さんですね。ノーゲームノーライフの作者さんです。ブラジル人で、日本にやってきてアニメにはまってイラストレーターになり、ライトノベル作家として大成功した人です。とても波乱万丈の人生を送られていたのが印象的でした。まるでライトノベルの主人公のようです。

 
----中国のファンは先生へのイメージはほとんど巫女服とけものみみです。長年同じ要素を続けることは簡単なことではありません。先生はこの二つの要素をそこまで愛している理由はなんですか?

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天夢:生まれ育った場所が日本文化の盛んな京都の近くで、伏見稲荷には学生の頃からよく通っていました。

伏見稲荷は狐の神社なので、けもみみのキャラクターが好きなのはそのせいです。

また当時好きだったゲームがサムライスピリッツということもあり、和風のキャラクターを好きになったというのが大きかったです。サークルの「和」もそこからきています。

 

 ----てんむ先生は色んなけものみみキャラクターを描きましたが、その中で一番好きな動物の耳はどれですか?先生が一番好きな和風から考えると、やはりキツネでしょうか?

 

天夢:はい狐です。キツネは耳が大きいので、イラストで描いたときに可愛く目立つというのがありますね。あと先程も書きましたが伏見稲荷に通っていたせいもあります。

 

----そう言えば、先生の個人紹介には昔「黒髪ロングの巫女さんと和服娘ばかり書いています。」と書いたことがありますが、でも最近一番多く描いたのは銀髪キャラクターですね!こういうことは長年の中でも初めてではないでしょうか?

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天夢:以前は黒髪ばかりでしたが、最近は白か銀のキャラクターをよく描いていますね。これはイラストを塗る時の色使いが変わったからです。最近イラストの塗り方だと黒い髪の毛より白い髪の毛の方が塗りやすいのと、白い髪の毛が昔より流行っているというのがあります。

 

----てんむ先生の創作環境はすっごく壮観で、私が知る限りこんな創作環境を持つ作者は先生しかありません。中にデジタル絵を長く接触している作者もたくさんありますが、先生ほど情熱的なのはありませんでした。こんな環境で仕事するのはどんな感じでしょうか?想像がつきませんね。

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天夢:感覚的にはVRに近い感じです。視界のほとんどが画面なので、作業スペースが広く、イラストを描く時には便利です。機械が大好きなので、パソコンを改造するのが趣味だったということも大きいですね。

 

----中国でも自作カスタマイズPCは「男の浪漫」とされていますが、先生からみると自作カスタマイズPCは絵の創作となにか共通点がありますか?

 

天夢:パソコンを自由にカスタマイズできる感覚と、絵を描く感覚に似ている部分はあります。

僕はイラストも描くというより組み立てる感覚で描いているので、絵柄を変えることがあるのも、パソコンのパーツを交換する感覚と思っています。「新しく良い物が出たら変えていく」という部分は同じですね。自分が気に入っている古い部分は残したままにする点も同じです。

 

----先生は旅行が好きで、日本の色んな風景を見てきましたが、作品の中ではなかなか表現されないようですね。私もたまに先生のキャラクターに合う背景があればもっと完璧だと思っていました!

 

天夢:実は背景を描くのは好きだったりします。ただイラストについてはキャラクターを見て欲しいというのがあったのでわざと描いていないというのもあります。でも背景が主役になるようなイラスト書く機会があったときは旅行の写真をもとに書いてみたいですね。

 

----先生は去年成都のComicDay23に参加しましたが、ツイータで成都の料理がとても辛いと呟いたですね。ComicDayに参加した日本の方はみんなほとんどそう言いますね!成都の旅について感想はいかがでしょうか?前回参加した上海COMICUPと比べて何か違いはありますか?

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天夢:成都の街は上海より寒かったですね。成都の料理は辛かったですが美味しかったです、料理の素材も上海になると海のものが増えた気がしました。街はどちらも大きく発展していたように思います。どちらも電動バイクが多かったと思います。中国の旅行は楽しかったので、海外に行けるようになればまた遊びに行きたいです